「フジテレビ」の第三者委員会の調査報告書

皆さんは「フジテレビ」(フジ・メディア・ホールディングス、フジテレビジョン)の第三者委員会の調査報告書は、もう読まれましたか。

特に職場の「相談員」になっている方、「人事担当者の方」、「コンプライアンス担当者」そして「経営者」の方などにはぜひしっかりと読んでいただきたいと思います。
そこに書かれているのは、もしかしたら、皆さんの会社の事かもしれません。

調査報告書に書かれているのは、

  今まで声を上げられなかったのは
  「復讐の方が怖い」
  「行為者のような人こそが出世する職場環境であることは周知の事実だから」
  「上層部には、過去にセクハラをした人やセクハラ疑いの人が多い。一時的に配置換えされたとしても数年後には上になって戻ってくることに違和感を感じる。結局男性は男性に甘いものでそういう結果になっていると思う」など、報復の懸念や会社の措置に対する不満が挙げられていた。

と言うような状況は、どこの会社でもあるのではないでしょうか。

さらにこのような杜撰な社風を生んだのは

  組織の強い同質性・閉鎖性・硬直性と、人材の多様性(ダイバーシティ)の欠如がある。年配の男性を中心とする組織運営は、「オールドボーイズクラブ」と揶揄される。現場では、セクハラを中心とするハラスメントに、寛容な企業体質が形成され、女性の役員や上級管理職への登用が一向に進まず、旧態依然とした昭和的な組織風土がいまだに残存している。

と分析しています。

三木もこのブログでも何回も書いていますが、特に2018年5月30日のブログにセクハラのことを書いています。
もう昔のこと、と思っている人もいるかもしれませんが、まだまだ残っている、というのが本当に残念でなりません。

ブログの一部分を再掲しておきます。

●「このくらい我慢しなきゃ」とか「気にしすぎだよ」というのは加害者あるいは第三者の価値観。受けた人が不快な思いをしているならば、それは明らかなセクハラであると社会全体で認識すべき
●セクハラが人権侵害であるという意識が社会全体でまだまだ希薄
●6割の企業がセクハラ防止策に取り組んでいるが、実際には働く女性の3人にひとりがセクハラの被害にあっているのが現状
●社内の相談窓口に相談をした人はわずか3%、最近は第三者機関などの社外の相談窓口を設けるところも少しずつ増えてきている
●性的な言動やスキンシップは職場で仕事をするうえでは不要
●最近はSNSなどに相手の悪口や画像をアップする「ネットセクハラ」も増加
●被害を受けたときには、記録をとることが大事
●男女雇用機会均等法などが制定されて一見対等な立場が出来つつあるように見えるが、まだまだ日本は男性優位の社会。「管理職は男性がふさわしい」「受け付けは女性の仕事」といった暗黙の意識がまだまだ社会の中に存在している

皆さんの会社は、本当に大丈夫でしょうか。

三木啓子のブログ

皆さんへのお知らせが遅くなってしまって、申し訳ございません。
2024年8月に、「三木啓子のブログ ~The personal is political~」
を発行いたしました。

今まで書きためていたブログの中から40枚を選び製本しました。
ハラスメントの事、ジェンダーの事などを綴っています。
ぜひご覧ください。

【販売価格】1,000円(税、送料別)
【著者】三木 啓子(アトリエエム)
【製作・著作】アトリエエム 
<2024年8月発行/B5版横/50頁>

はじめに
~The personal is political~個人的なことは政治的なこと

私は、2005年にアトリエエム株式会社を設立しました。
それまで、民間企業、男女共同参画センターをはじめ、地方新聞社の記者、ファストフード店のアルバイト社員、小学校の給食調理員、企業のパート社員など様々な職種、働き方をしてきました。
そんな中で、数多くのセクハラ、パワハラ、マタハラを経験しましたし、他の人のハラスメントも見てきました。
何とか「ハラスメントのない組織を作りたい」と思うようになり、会社を起こしました。

起業をしてから、ブログを書き始めました。
ハラスメントに関する社会の動き、男女共同参画、ジェンダーの事、印象に残った映画の事などを綴ってきました。
それから約20年。
不備があるとはいえ、様々な法律ができ、少しずつ働きやすくなってきているのではないでしょうか。
そこで2024年3月31日で「アトリエエム株式会社」を閉業することにいたしました。
長い間、ご支援いただき本当にありがとうございました。

4月1日からは「アトリエエムの三木啓子」として、個人で活動をしていくことにしました。
そこで、膨大なブログの中から40数頁を選び発行することにしました。
今までの三木啓子の歩みをみていただき、そして、これからの皆さんの取り組みの一助になれば幸です。

また、研修に役立てていただければ、と数多くのDVDと冊子を作ってきました。
DVDは映画製作委員会に、冊子は大成印刷にお世話になりました。
本当にありがとうございました。

また、このブログの写真は全部、映画プロデューサーの鵜久森典妙(故人)さんが無償でご提供してくださったものです。
鵜久森さんのご厚意なくしては、このブログはできませんでした。
心より感謝いたします。

本当にありがとうございました。
三木啓子
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謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年からアトリエエム(三木啓子)のメールアドレスとホームページのURLが変更になりました。
皆さんにお知らせするのが遅くなり、誠に申し訳ございません。
どうぞよろしくお願いいたします。

多くの皆さんから年賀状をいただきました。本当にありがとうございます。
誠に申し訳ございませんが、年始のご挨拶は今年限りとさせていただければと思います。

昨年は、アトリエエムと三木にとっては色々なことがありました。
初めて『北海道札幌市』で冬を迎えています。
大阪で生まれ、大阪で育った私は65年間、大阪にしか住んだことがありませんでした。
今札幌で、マイナス7度の雪道をこけないように、気を配りながら歩いています。
右足が少し不自由なので、杖をついての歩行ですが、雪の上は危ないです。
こけないように、杖にアイスピックをつけて(雪国仕様です)、気をつけながら歩いています。

そんな中、あまり映画を見に行けなかったのが本当に残念なのですが、印象に残った映画は下記です。

今年はもっと元気に、たくさんの映画を見たいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。